世界初のウォーターベットは、床ずれに苦しむ患者さんのためにイギリスで作られました。
床ずれは、長時間同じ姿勢で横たわったり、座ったりすることにより細胞組織が壊れてしまう病で、病気や体調不良により眠っている時に寝返りが打てない場合などに起こってしまう可能性があるものです。
その原因を取り除くため、求めたのは「上質な睡眠が取れる環境」でした。人が上質な睡眠を取るために最も望ましいことは、刺激を抑えた安らかな環境の中で、自然な眠りのリズムに身を預けること。
例えるならそれは、赤ちゃんが母親の胎内に浮かんでいる時の環境と似ています。
その理想的な環境を実現するため、1番の課題となったのは重力、重力の分散。柔らかなマットは寝姿勢を曲げ、反対に硬くすれば寝心地が悪くなる。敏感で複雑な人の身体をいかに快適に「支える」かが最大の問題で、重力の分散はとても難しく、困難を極めました。
そんな中、その問題を解決したのが「水の浮力で体を支える」というアイデアでした。
水の中で体を浮かせている状態なら、姿勢は自然な状態に保たれ背骨はまっすぐ、しかも体を支えている力は全くといっても良いほど感じません。
こうしてようやく辿り着いた商品が、ウォーターベッドなのです。